13年目となる3・11に関連してのことでしょうがきわめて公共性に富む全面広告が目を引きました(日本財団)。
大規模深刻災害や戦争状態では「水も電気も無い」と叫ばれる事態に陥ることが珍しくありませんが、その中でも水の枯渇は影響がトップクラスに大きいものとなります。
歯磨き、洗面、入浴といった余裕の上に存するものは別にして、調理、飲用となると水の必要性は不可欠ともいえるものになります。洗濯や水洗トイレでの水使用はその中間的なものといえるでしょうか。
水の確保①で述べたように給水所に行ってももらえなくなる、そばに沢、川、井戸もないという最悪状況が続いていることを念頭に雨水利用で備えることにします。
集水方法
一番ポピュラーなのは家屋屋根に降った雨を屋根末端の雨どいで受け何らかの貯水容器に導くことです。しかし本ブログで展開するテント小屋屋根はぺナペナのビニール系膜であり、構造的にも樋を付けられるものではありません。
また、かなり長いこと雨水利用を行っている私として痛感しているのはそもそも一般家屋の屋根材もその材質及びなされている塗装は多くが環境的に口に入れるものには向いていないということです。
そこで別途独立した片流れ集水架台を作製して高所部分はテント妻側上部に接続し、低所箇所は新たに地面に設置する2脚の架台用基礎に載せ、架台全体がテントの補強にもなるよう一石二鳥の効果をも狙うことにしました。
しかし前述のとおりテント表面は全体がペナペナの布地であり、このままでは架台上部を接続できる場所はありません。また暑さと共に必要性が増してくる換気扇を取り付ける場所にも困ります。
そこで片方の妻側上部を布から板張りに変更するという大胆な改造を行うことにしました。おそらく世界初だと思いますが参考になれば幸いです。
(以下、建築用語辞典から一部引用)
「妻側」とは、屋根を見たときに、屋根勾配を横から見て三角になっている部分のこと。横から見たときに棟に対して直角に接している。妻側に対して、並行になっている部分は平側と呼ぶ。妻側に渡されている梁は妻梁と呼び、壁のことは妻壁と呼んで区別しているが、これだけでどの方向にある梁なのか壁なのかが分かる。もともと日本建築では、長手方向を正面とすることが多かった。そこで、短手方向のことを、区別するためにも端を意味する妻の側と呼んでいたことがつながっている。