限界分譲地に作る二拠点・災害避難基地

平時は癒しの二拠点生活を、有事は災害避難基地に

3 水の確保-雨水の集水・貯水とろ過による飲料水化-

水の確保⑫ 飲み水と塩素消毒

ここで、少し照準を変えて水、特に飲料水に関して世の関心となっている飲み水と塩素消毒の関係について見ていきたいと思う。 A 塩素が入っているから安心、塩素が無くなっているから不安との言及が多いよう だ。特に災害の水備蓄に関して。 B 塩素が入ってい…

水の確保⑪ 貯水タンク(2) 開放型容器と蓋

庭に置いてあるバケツに降った雨を見ると、 うっとりするほどきれいだ。土壌に長年蓄積された肥料や薬品の溶け込みはないし。 しかしそのまま放置すると藻で緑色になり、葉、昆虫類、土の混入などで汚れてくる。ボーフラも湧いてくるし、心理的にも蓋は必要…

水の確保⓾ 雨水の貯水(1)

太陽光発電(独立型)と雨水利用の比較 ・太陽光発電での発電素子(太陽電池)パネルに相応するのが雨水集水面(多くは屋根) ・電気を溜める蓄電池に相応するのが貯水タンク 太陽電池も蓄電池も高度な工業製品であり価格もかなり高価だ。それに比べ雨水を集水…

水の確保⑨ ろ過(4) 2槽直列ろ過器の製作(活性炭と精密ろ過膜)

「初めての雨水利用(2010年パワー社 角川浩)」の「ろ過柱」を基礎として次のような2槽式の、ろ過後の貯水槽を含めれば3槽直列のろ過器を作りました。 上から第1槽のペットボトル(1.5L)=原水あるいは粗ろ過後の水を注水 第2槽 中空糸膜ろ過器(市販品、無改造…

水の確保⑧  ろ過(3) ろ材(活性炭と精密ろ過膜)の組み合わせ

問題は中空糸膜をどう調達し、どう活性炭と中空糸膜と合体させるかです。 ここで助かったのが「携帯用浄水器」と呼ばれる中空糸膜をろ材とするアウトドア用品がかなり出回ってきていることです。 2種購入してみました。写真AとBです。(右端はクリンスイのカ…

3水の確保⑦ ろ過(2) -ろ過方法を考えるー

<ろ過方法> 井戸水などで古くから行われていた素朴なろ過は棕櫚、小砂利などを使う物理ろ過です。 しかし砂や砂利を使ってもそこに絶え間のない水の存在と流れがなく普段はカラカラの状態では「緩速ろ過」で想定される生物ろ過効果による細菌対策までをも…

3 水の確保⑥ ろ過(1) はじめに

はじめに 日本の水道水は安全でそのまま飲めると誇らしげに語られます。 では、もし、テロ・戦争など意図的な攻撃で浄水場施設が破壊され、水道水が利用出来なくなったらどうしますか。 そんなことが起きるはずはない、ではなく起き得ることはウクライナやガ…

水の確保⑤ 雨水集水架台の製作(4) ―下部高さと面積、断熱材組み込み、落葉対策 -

集水面は広いほど多くの雨水を集められるがそれだけ風圧を受け、それ自体が日照の阻害となり、工事も大変となるわけで無下に大きければいいというものでもない。 最低部の地上高 特に集水面最低部の地上高はあまり低くできない。下に貯水タンクを置くし、ポ…

水の確保④ 雨水集水架台の製作(3) 集水素材の選択と架台の構造

集水面の材質 チョーク現象による粉まじりの水、塗料やアスファルト成分が水に溶け込むものは避けたい。怪しげなものならむしろ江戸期の木製の方がましに思われる。 写真は江戸期の上水道用具(東京都水水道歴史館) 錆びず、腐らずというとステンレスだろうが…

水の確保③ 雨水集水架台の製作(2)とテント妻側の改造(2)

何で集水架台の接続・換気扇取り付け場所を切妻側にするのか ・切妻側=短手側は一番高い位置に達している平面である ・もともと、テント幕は切妻側だけを外せるので改造工作しやすい といったことが理由です。 シートをはがして上下に2本の桟木(赤松、24×48×…

水の確保② - 雨水集水架台の製作(1)とテント妻側の改造(1) -

13年目となる3・11に関連してのことでしょうがきわめて公共性に富む全面広告が目を引きました(日本財団)。 大規模深刻災害や戦争状態では「水も電気も無い」と叫ばれる事態に陥ることが珍しくありませんが、その中でも水の枯渇は影響がトップクラスに大きい…

3 水の確保① 初めに - 雨水の集水・貯水と高度なろ過 ―

3 水の確保① - 雨水の集水・貯水と高度なろ過 - インフラが破壊され、あるいはもともと上水道が存在しない中で数日でなく数か月、数年以上に及ぶ生活をおくるには自前の水確保が不可欠です。付近に飲用に適する井戸、沢があるなどはレアケースでしょう。…