限界分譲地に作る二拠点・災害避難基地

平時は癒しの二拠点生活を、有事は災害避難基地に

土地の確保⑦ 価格交渉

 購入する意向となったので仲介業者さん【以後敬称略】に連絡し、交渉することになった。

現地は見ているので私にとって中心事項はもちろん価格。

これまで居住するためのマイホームに関して複数回【住み替え】、それ以外の不動産に関して一度の成約を経験しているがいずれの時も売主としては少しでも高く、買主としては少しでも安く買いたいと思ったが、そう行動するのが世の常。

 ところが仲介業者はそうでない。早く成約させ手数料を手に入れたい。6千万円の価格で100万、200万上下させたところで3%手数料の絶対額に大して差はない。そこで高く査定しますよと言いながら売りやすくするため低額にもっていきがち。売主としては住み替えの頭金を少しでも安くするため30万でも20万でも高く売りたいのに。

かなり前のことになるが(バブル終わりの時期か)私がマンションを売るときは3社に見積もりを出してもらいそのうちの最高額を提示した会社に依頼決定したが、さらに私自身が可能と考える上積みの額で広告を出すように依頼し、結局その額で売れた。買い替え特例など二つの税制特例があり、ちょっとした退職金並みの利益があっても課税はなかった。

これらは世間の経済状況、不動産自体の魅力度にもよろう。

 

限界分譲地ではどうか。

 売主に明らかに不利。何しろ長年売りに出していながら売れないという事実が物語る。1千万円で売りに出した50坪の比較的まともな造成区画が何で50万になってしまうのか。

今回は買い手側。契約費用に充てようかとちょっと値引きをあたってみた。

値引きを交渉するにはコツがある。ただ、やみくもに値段を下げろと言っても相手のプライドを傷つけ破談に至るだけ。理由を述べその点でなるほどと思わせるのが一番良い。(理由の重視。此れ、法学部における法律学学習のポイントでもある)

 

例 中古の一戸建てなら<一般的な2階屋で所有者没のケース>

   残置物一掃だけで80万はかかる。

   使用にたえない家自体の撤去なら 100万単位

 

  土地のみの物件なら

   境界近くに立つ立木の撤去 1本3~5万 10本で○○円

   擁壁に隙間,ヒビがみられ、その修復あるいはやり直しで 〇万円

   道路から車で敷地に入るにはスロープを作る必要がある 〇万円

   居住のためのインフラ整備にことのほか費用が掛かる 〇万円

 

 これらを丁寧に説明し、幾分かでも考慮してもらえないかと話すと案外聞いてもらえる。本件では念のためのつもりで話してみたところと16%減となり、びっくりしてしまった(50坪で42万)。42万は自宅土地の一坪価格をはるかに下回る。ちょっとした一眼レフデジカメ価格で買えてしまう。エコノミークラスで行くヨーロッパ観光ツアー7日間レベルと同等だ。カメラはしょせん機械、旅行は一時的快楽?

不動産神話崩壊後久しいが、それでも土地は作物を育て、水をため、電気を作ることのできる価値のなくならない財産だ。限界分譲地は取得することに大いなる意義を感じる。